古代ギリシャにどんな美酒があったか知らないが、酔ったあげくの暴力ざたには手を焼いたらしい。 七賢人のひとりピッタコスが定めた法には 〈酔うて人を殴(う)つ者の罰は、醒(さ)めて人を殴つ者の罰に倍すべし〉 という規則があったそうだ。 酒の上で――という言い訳など論外。 飲酒は罪ではないが、悪い結果を生じたら飲んだことの責任も問われる。 明治の法学者だった法窓夜話著者の穂積陳重は、予防のために大いに理由があると、 その考えを評価している 現代ニッポンも、残念ながら事情は変わらない。 「お酒に酔っているなんて理由にはならない」と訴えるポスターがいま、 駅や電車内で目立つ。 係員への暴力に悩む鉄道各社が共同で作った。加害者の7割は酔客だそうだ。 主な私鉄だけで、昨年半年で争いが111件起きた。 社会全体がいらついているのか、調査を始めて最悪という。 JRを含めれば数倍になろう。 木曜から土曜の夜に多く、月曜にぐっと少ないのは、悲しいかなサラリーマンの行動習性に重なり合う 古くには酒を「玉箒(たまばはき)」とも呼んだ。 憂いを払う美しい箒(ほうき)にたとえてのことだ。 酒を愛した作家の内田百閒は〈ふだんよりは少々馬鹿になる程度の利き目がお酒の徳だろう〉と言った。 暴力という「大馬鹿」をさらすようでは玉の箒に申し訳がない。 これから忘年会シーズンです 酒もほろ苦い不況だけど、タガは外さず、楽しくスマートにいきましょう。
by ll23910
| 2009-11-26 19:26
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